二者択一
中学生が使う歴史の教科書を見る機会があった。
懐かしさとともに私の心にはなんともいえないもやもやが残った。
絵踏。
この言葉を目にしたときだ。
私が中学生のころは踏絵と教科書に書かれていた。
別に子供の頃と表記が違うからおかしい!と文句を言っているのではなく、単に熟語として気持ち悪いのだ。
熟語の構成には
1 似た意味の語を合わせたもの 例 温暖
2 反対の意味の語を合わせたもの 例 多少
3 主語と述語の関係になっているもの 例 日照
4 上の語が下の語の修飾語になっているもの 例 高山
5 下の語が上の語の目的語になっているもの 例 入場
6 接頭語、接尾語のついたもの 例 未完 詩的
の6つがあったと記憶している。
絵踏という言葉はそのどれにも当てはまらないのだ。
「絵が踏む」でないのは明らかであるし、「絵を踏む」という意味で使うのならば、従来どおり踏絵でいいはずなのに。
一体なんの理由があってこんな無駄な変更を?と思ってしまった。
目的語が上にくる熟語は他にもあるのだろうか。